オ、オレ...故郷に帰ったら、学校行くよ...(死亡フラグ)
冷蔵庫の冷却機能が停止した。夜だ。
いつも家族の食材を冷やし、保存し、またある時は保温もしてくれた。
夏にはキンキンに冷えた氷でそうめんを冷やした。
灼熱地獄な猛暑にはひと時のオアシスを提供してくれた。
そんな冷蔵庫は、今、「庫」だ。箱だ。
今日かき氷を作ろうとして氷を出そうとしたんだけど、水がびちゃっとしてて、
「自動製氷がバグったのかな?」
と思っていたんだけど、今思えば、あれは、最後の冷気だったんだ。
手を入れたときはゾっとした。昔おじいちゃんのお葬式に、おじいちゃんのほっぺに手を当てた時、生きてるような肌触りなのに、まるでぬくもりを感じない。それとはまるで逆の感覚だった。
あって当たり前だった冷蔵庫の冷たい温もりは、生暖かい空虚なものになっていた。
「これは、「空洞」なんだ。
繋がれたコンセントは完全に繋ぎなおした。
だが、既にいないんだ。
どこにもいないんだ。魂は。」
ありがとう冷蔵庫、さよなら冷蔵庫。
ナランチャァァァーーーーーー!!